第4章 再会 ※
「……ただの知り合いじゃないんだね。」
「………俺が知っているのは、エイルというガキだ。あんな生意気な女は知らねぇ………。」
「エイル??」
「あいつの………ガキの頃の呼び名だ。」
「へぇ………!エイル、かぁ。いい響きだね。」
「おい、帰って来ねぇな。面倒だが、探してくる。」
「随分気にかけるじゃないか。……もしかして、君の特別な人、なのかな?」
「………バカか。」
俺はハンジに冷ややかな視線を向ける。
「ふふっ………否定はしないんだね。だってさ、彼女と何を話したのか知らないけど………君、纏う空気が優しくなったよ。壁外から帰って来てから………ずっと誰も寄せ付けなかったじゃない。そりゃ……無理もないけど。」
ハンジの言葉に、俺は頬を伝った滴のあとを指でなぞった。
「彼女が側にいてくれたら、君の世界は変わるよ。きっとね。」