第4章 再会 ※
彼の感情は、怒り、後悔、絶望………そのすべてが、彼自身に向けられているようだった。
傷を負ったその心に、己で刃をまた突き刺していく。
私にはそんな風に見えた。
「私が、そのお二人だったら………死ぬ直前、きっとあなたの事を思ったでしょう。でもそれは、『無事でいて』『生きて』、『自分を責めないで』。」
「…………。」
「あなたの事を大切に思う人にとって………一番辛いのは、許せないのは、あなたが自分を責め続けることです……!」
私はベンチに座ったままのリヴァイさんを、抱きしめた。
すぐに振りほどかれると思ったけれど、彼はそうしなかった。
「お二人の死を、悲しんでください……!悲しんで……泣いて……受け入れて………きっとそうやって、傷は癒えていくんです……!きっと………お二人も、今もリヴァイさんを見るのは、辛いと思います……!」
なんて不器用な人。
泣くことすら、ままならない。
泣かないのは、強さではないと私は思う。
泣いて、受け入れて、前を向いて、空から見守る彼らに恥じない、その背中を見せて欲しかった。