第34章 奇行
「やった……なんとか、逃がされずに済んだ………。」
「リヴァイ……なんだろう、なんか嫌な感じがするね………。」
「ああ………。」
リヴァイ兵長とハンジさんが言った嫌な感じは、すぐに当たった。大きな足音が聞こえてくる。
「っ………南からも、巨人が3体来てます!!」
「―――――なんだ………?」
「リヴァイ兵長、戦闘ですか!?」
リヴァイ兵長はハンジさんと目を合わせた。
「―――――いや、おそらく俺達を狙わない。戦闘回避。離れて様子を見る。」
リヴァイ兵長の言うとおり、南からやって来た3体もまた、俺達を視界に入れながらも通り過ぎ、磔台の破壊をし始めた。
「――――――奴が、呼んでいるのか………?」
「そんな素振り、見えなかったけど………。」
やがて磔台の梁が引き抜かれ、捕らえていたハンジさんがジャックと名付けた巨人は解放された。
ジャックの両腕と両足が再生した瞬間、ジャックを含んだ4体が俺たちの方に目を向けた。
「―――――――来るぞ!混戦だと厄介だ!散れ!!2人で1体ずつ仕留める!!」
リヴァイ兵長の号令の元、全員が散った。
俺とサッシュさん、エルドさんとリンファさん、オリバーさんとロキさんとディータさん、そしてリヴァイ兵長とハンジさんに別れて。