第34章 奇行
「全員騎乗して戦闘準備!!!!」
リヴァイ兵長の指揮が飛ぶ。
俺たちは急いで馬に跨り、戦闘態勢をとる。
しかし、その5体は全て俺達に目もくれず、一直線に巨人を磔にしている場所に向かった。
「な………?!」
「おい、なんだ、どういうことだ………?」
巨人たちはワイヤーを千切り、梁を引き抜こうとしている。
「………助けに、来たのか……?!」
「まさか。じゃああの5体全て知性がある奇行種ってことか………?」
「おい、ボサッとしてんじゃねぇ!!これで逃がされたらまた狩り直しだ!!討伐するぞ!!」
リヴァイ兵長が一瞬で2体の巨人の項を削いだ。
「は、はいっっ!!」
続いてエルドさん、オリバーさん、ロキさんもそれぞれ1体ずつ項を削ぎ、磔台の下には巨人の死体が積みあがって、やがて蒸気と共に消えて行った。