第34章 奇行
「―――――あぁそれと。」
「は、はい!」
「初の巨人相手に良くやった。お前は筋がいい。」
「~~~~~~っ、ありがとうございます……っ!!」
四肢を切り落とした状態で巨人を磔場所まで運び、ワイヤーと梁を使って身動きが取れないように固定する。
奴は大人しく、特に大きく暴れたりすることもなかった。
「うん、即席の磔台だけれど、問題なさそうだね!この子も大人しいいい子だし!!」
ハンジが巨人を撫でようと手を伸ばすと、その手を噛み切ろうと言わんばかりにガチッと歯が噛み合う音がなる。
「おっと!!危ない危ない!!あははは、可愛いねぇ~!よし、君の名前はジャックにしよう!!よろしくねジャック!」
ハンジが手を伸ばすと、またその目の前でガチッと歯が鳴る。
「………クソメガネ、そんな可愛いなら腕の一本でも食わしてやったらどうだ。さて………手足が生えそろうまで待つか。生えてきた腕と足を固定しなきゃなんねぇしな。」
「そうだね!警戒を怠らないようにしつつ、小休憩だ。」