• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第32章 佞悪 ※




「確かめなくてもいい。私もハルも、あなたの事を愛してる。」



ロイを力いっぱい胸に抱きしめて伝える。

どうしたら伝わるだろう。

今までも、ロイの事を決して愛していなかったわけじゃない。ただ、伝え方を知らなかった。

―――――私はいつも、自分の事ばかりだった。






「―――――信じられないな。証明してよ。」





「―――――えっ………――――。」





ギリ、と力強く手首を掴まれ、気付けばロイの寝ていたベッドに身体を押し付けられていた。

その端正な顔で、私を見下ろす。



「愛の証明。してみせて?」

「……証明…………?」

「試してみようよ、キンシンソウカンってやつ。」

「な、に………言ってるの………?」

「嫌?」

「嫌もなにも…っ、姉弟なのよ……!?」

「あぁ、道徳的なところを気にしてるの?」



ロイはくすりと冷たい笑いを零した。

/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp