• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第4章 再会 ※




「大丈夫ですか?嫌な思いをされたのでは?」



エルヴィン副団長は、私に向き直って優しい言葉をかけてくれた。



「いえ、本当にありがとうございます……。私、こういうことに慣れていなくて……。」

「そうですか……それは、さぞかし怖かったでしょう。」

「いえ……怖くはないのですが………今にも殴ってしまいそうで。我慢するのが限界でした。本当にありがとうございます。」



そう言って頭を下げると、エルヴィン副団長はハハっと笑った。



「えっ?!私、何かおかしいこと言いました?!」



私は真っ赤になって両方の頬を押さえた。



「その美しさで、ずいぶん勇猛果敢なんですね。」

「い、いえ……。」



恥ずかしくて目を伏せた私を見て、エルヴィン副団長は何かを思い出しているようだった。



「珍しい髪の色だ……どこかで……あなたに会ったことがあるような……気がするのです。」

「え………?」

「シガンシナ区の……小さな病院に……いませんでしたか……?……いや、そんなはずはないか……もう十年も前の事だ……。私を庇って大けがをした上官の命を、救ってくれた女性に……よく似ている……。」

「!!それ……母です………!」



私の中で、全てが繋がった。

リグレットさんが庇ったのは、彼だった。

リグレットさんが笑いながら言った、『必ず出会うよ。』という言葉が思い出される。胸が、熱くなった。





出会うべくして、出会ったんだ。






この人との縁を、途切れさせてはいけない。






/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp