• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第28章 密偵




私が団長室に行くと、リヴァイ兵士長の姿もあった。
なにやら、話し込んでいたようだ。



「―――――すみません、お邪魔でしたか。」

「いや、構わない。………エミリーから謝罪があったか?」

「はい。ご存じだったのですね。」

「あぁ。エミリーが君の弟君に内部の情報を漏らしている証拠を掴み、さきほど本人も認めた。」

「………お気づきかと思いますが、この帰省は………。」





「――――――罠の可能性しかねえな。」





リヴァイ兵士長が低く呟く。




「………はい。」

「ナナは、どうしたいのかな?君の意志を尊重したい。」

「―――――罠でも、私は………行きたいです………っ………!」





「―――――そうか。では、予定通り明日、発ちなさい。」






「………身に余るご厚意、感謝の言葉しかありません………!」





私は大きく頭を下げた。





「明日の朝、出立前にここに立ち寄るように。話は以上だ。」

「はい。」

「…………俺はまだお前に話がある。今から俺の執務室に来い。」



リヴァイ兵士長は顎で行くぞ、と私を促した。



「おいリヴァイ話の続きはどうする?」






「―――――明日でいいだろ?今夜はあいにく、忙しいんでな。」





「………そうか、仕方ないな。」





意味ありげなリヴァイ兵士長の言葉に、エルヴィン団長はやれやれと言った表情でため息をついた。

/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp