第27章 海容 ※
「―――――それはそうと、昨晩のはさすがにちょっと変態だったと思いますよ?」
「…………。」
薄く朝日が差し込む早朝、俺の腕の中でナナが見上げて言う。
「………襲われた時のことを思い返させるなんて、医者から言わせてもらうと絶対ダメです。」
「………悪かった。」
「リヴァイさんは立体機動と戦闘と掃除だけじゃなく、変態の才能まであるんですか。」
「うるせぇよ。俺が変態なんだとしたら、開花させたのはお前だ。」
「いえ、絶対素質だと思います。やらしいですね、リヴァイさんは。」
ふふっといたずらに笑う。
「……口が達者になりやがって…ヤってる時は素直でとんでもなく可愛いのにな………。」
「………性行為の最中しか可愛くないってことですか。」
「達者なその口が、意味も持たねぇ喘ぎ声しか発せなくなる瞬間が、たまらなく可愛い。」
「か、解説しないでください………!」
ナナが羞恥の表情を見せつつ、ムッとして赤い唇がヘの字に結ばれる。
「普段だって……可愛いって言ってほしい……のに……。」
なにやらボソッと呟いて、ナナはフイッと俺に背中を向けた。
――――――聞こえてんだよ。クソ、可愛いな本当に。俺はナナの小さな背中を抱きしめて耳に唇を寄せる。