第27章 海容 ※
うつろな目をするナナを見下ろして涙を舐めとる。
「―――――――俺が、怖いか?」
ナナは俺の狂気をどう感じているのだろう。俺が本当にナナを壊してしまう前に、こいつが俺に愛想を尽かして逃げ切ってくれるならそれもいい。
そんな馬鹿げたことが一瞬頭を過る。
放す気など、さらさらないくせに。
俺はナナを前にすると己の思考すら操れなくなるのか。
ぼんやりとしたナナの目に、少しの間を置いて意志が戻った。俺の問に対して、少し考えたあと、眉をハノ字に下げて少しの笑みを見せながら、小さく首を横に振った。
「ナナ――――――お前が俺を図に乗らせてんだぞ、わかるか……!」
ナナを抱き起こし、身体を返して背中を舐め上げる。
「―――――――っふ…………!」
顎を反らせて反応したナナの両胸を後ろから乱暴に掴み、再度最奥を後ろから責めたてる。
「うっ、んんっ、ふ、っ、……っん、うぅうっ……!」
イったばかりの身体に激しく新たな衝撃を何度も受けながらガクガクと震えるナナは、まるで壊れかけの人形のようだ。
ナナは衝撃に耐えきれず、ソファの淵に手首を拘束されたまま両肘をついて、四つん這いのような恰好になる。
「――――っ………っふ、ふぅっ…………んぐっ………!」