第3章 岐路
「………答える気はないようだ。」
エルヴィンと呼ばれたリーダーの男が目で合図を送ると、俺を押さえつけていた大柄の男に頭を掴まれ、泥まみれの地面に頭を打ち付けられる。
「ぐぁ………っ!!!」
「兄貴!!!てめ…っ、おいやめろよ!!!」
「………殺す。」
汚ねぇ地面に這わされ、気分は最悪だ。
俺は更なる殺意を滾らせた。
「貴様が答えないなら仕方ない。手荒な真似はしたくないが…仲間に口を割らせるとしよう。」
男はイザベルとファーランの方を見た。
奴の部下が、イザベルとファーランの喉元に剣を突き立てている。
「………いいぜ、やれよ!!」
イザベルが叫ぶと、どうする?とばかりに男が俺を見下す。
「てめぇ……!」
「………お前の名前は?」
「………リヴァイだ。」
俺が名を名乗ると、男は初めて膝をついて俺に目線を合わせて言った。
「リヴァイ。私と取引をする気はないか?」