第24章 誕生日
すごく興奮してしまったからか、いつになく目が冴える。
眠ったリンファを横目に、この先数日間の予定を思い起こす。そう、明後日にはエルヴィン団長が戻ってくる。
―――――そうだ、そういえば………。
私は起き上がり、ベッドの脇の引き出しから小箱を取り出した。エルヴィン団長からの贈り物。
なんとなく開けられなくて、そのままにしていたんだった。
真紅のベルベットのリボンを解き、真っ白な小箱を開ける。
「―――――――綺麗………。」
そこには、小さな翼が。
鳥の片翼を模した飾りは、真っ白で陶器のような艶やかな質感と、そこに添えられた一粒の宝石が控えめで清純な美しさを放っていた。掌に取り出すと、それがネックレスだとわかった。
「翼………。」
きっと高価なものなのだろう。見ただけでわかる。
どういうつもりで、これを私に……。
色んな憶測が頭を駆け巡る。
そう、あの時……口付けをされた日、耳元で囁いたのは―――――――