第24章 誕生日
「なぁナナ、たいそう感動してくれたのはわかったから、笑えよ。あんたの笑ってる顔が見たくて、みんなここにいるんだ。」
「………あ、そ、そうだね……ごめんなさ……。」
リンファは私の言葉を遮るように唇を指先でふにっと押した。
「……ごめんなさい、じゃなくて?」
「…………!」
私はみんなのほうを向き直して、精一杯の笑みを向けて言った。
「ありがとう!!!!」
こんなに幸せでいいのだろうか。
この調査兵団と出会わなければ、私はこんなに色んな感情を、色んな景色を、大切なものに気付くことなく過ごしていたかもしれない。
この人たちと共に勝ち取る自由、外の世界を一緒に見て、一緒に笑えたら――――――そんな果てしない夢を見る。