第24章 誕生日
「あぁ!!ナナーーーー!」
ハンジさんが大きく手を振りながらこちらに近づいて来る。
「ナナそういえばさ今日っ―――――――んぐっ!?!」
「ほらほら分隊長、そういえば新しい視点で考察したんですよ!!あっちで詳しく話しましょう!!ね!!!」
後ろから追って来たモブリットさんにハンジさんは口を塞がれ、そのままずるずると引きずられて行ってしまった。
「………なんなんだろう、今の。」
「………さぁね?」
リンファが何やら意味ありげに笑う。
食堂の人もまばらになってきたので、私たちは自室に戻ることにした。
部屋の鍵を開けて中に入ると―――――――――
「誕生日おめでとう!!!」
目の前に花びらが舞う。
一瞬なにが起こったのか、わからなかった。
部屋にはサッシュさん、エミリー、オルオ、ぺトラ……みんながいる。テーブルの上には、みんなが持ち寄ったのか、お菓子とワインが置かれている。
窓には、決して上手いとは言えないけれどあじのあるケーキの絵が飾られていた。