第24章 誕生日
いつものように訓練を終えて、夕食をとる。食事の時間も随分にぎやかになった。
当たり前のようにリンファがいて、サッシュさんがいる。近くにはエミリーや、医療班の子たち。ぺトラやオルオ、よく見知った顔が笑い合いながら食事をとるこの時間が、私は大好きだ。
ふと目をやると、資料にかじりついて離れないハンジさんを引きずるようにしてモブリットさんが食堂に連れてきている。きっとまたハンジさんは数日、寝食も忘れて研究に没頭しているんだろう。
モブリットさんと目が合うと、モブリットさんは困ったように微笑んだ。
遠くからの視線を感じ、そちらを向くとリヴァイさんが私を見ている。私と目が合うと、リヴァイさんはすぐに眼を逸らした。
「あ、そうだーーー俺ちょっと用事あるんだったわ。先行くな。」
「あ、そういえば私も………。」
「あぁ、俺も。」
食事を終えて一息つこうとすると、とたんにサッシュさんたちが席を立った。それを皮切りにぺトラやオルオ、エミリーも次々に席をたった。
「??みんな、何か忙しいのかな……。」
「さぁ、なんだろうね。ま、いいじゃん。私らは少し話していこうよ。」
「うん。」
不思議に思いつつも、リンファと今日の訓練での出来事などを話した。
その時、遠くの席で食事をしていたハンジさんがようやく資料を手元に置き、伸びをした。その瞬間に目が合うと、太陽のような笑みを向けて大きな声で私を呼ぶ。