• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第21章 耽溺




そこに、遠くで扉をノックする音が聞こえる。執務室だ。



「――――――ちっ………。」



俺はしぶしぶ自室から執務室へ戻り、ノックされた扉を開ける。



「あぁリヴァイ。夜遅くにすまない。どうしても奪還作戦の兵配置で気になることがあってな。」

「あぁ………。」

「団長室で話せるか?」

「―――――――いや、ここでいい。入ってくれ。」



わざとらしく顎でソファに座ることを示唆する。
こいつは必ず気付く。そしてどうする?



「………お取込み中なら、明日にするが?」



部屋に入る前から、薄く笑うその顔が気に入らねぇ。



「………何のことだ。入れよ、重要な話なんだろ。」

「――――そうか、ではそうさせてもらおう。」




エルヴィンが部屋に足を踏み入れる。




「それで……兵の配置だが―――――――。」



奴はなんの動揺も見せず、資料を広げて話を進める。1時間弱話を詰めたあと、エルヴィンが伸びをした。



「なぁリヴァイ。そこのブランデーと同じ物を一杯くれないか。」

「―――――飲んだら、帰れよ。」

「あぁ。」



グラスにブランデーを注いで手渡す。





「もう一つだけ、話しておきたいことがある。」






/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp