第21章 耽溺
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「………はっ………からだ、あつい…………!」
「温めると、マシなんだろ?ちょうどいいじゃねぇか。」
紅潮した頬と潤んだ眼で、呼吸を荒げて俺を見上げる。
やべぇな、また犯したくなるような状態にしちまった。と自分の行動を省みつつ、いつもすぐに理性が飛んでしまってよく観察できていなかった小さなことまで刻み付けるようにナナを観察する。
少しクセのある前髪、形の良い眉、猫のような大きな眼。
少し生意気な印象の鼻、化粧でもしているかのような赤みのある濡れた唇。
力を込めれば折れそうな首、華奢で小さな手に似合わない、擦り切れて傷だらけの掌。
一つ一つ確かめながら、視姦するかのように視線を這わせる。
ふうふうといつもより息を荒げながら、蕩けた目で俺を見上げていたナナが、フイッと顔を背けて手で覆う。
「………悔しい………。」
「……あ?」
「………リヴァイさん………は、……眼だけで……私を……変に、しちゃう………。」
「――――――クソ………犯すぞ、この野郎………っ……!」
こいつは俺を煽る天才だ。
呼吸する隙すら与えないほどに唇を塞ぐ。
まるで性器が繋がっているかのようにナナの口内を舌で埋める。