第251章 〈After atory〉紲 ※
「はいよぉ!!すぐ準備するよ!!これは血抜きはしてあるからね、焼けばそのまま食べられるよ。濃い味付けにするのがいいね。」
「あ、はい……!ご丁寧にどうも……。」
他にも鶏肉や牛肉を少し買ってお会計をして歩き出すも、リヴァイさんは少し不機嫌そうにしている。
「さて、あとは野菜とパンを買って……お風呂に入って、帰りましょうか。」
「……あぁ、他に用はねぇのか?」
「ないです。………どっちかと言うと早くあのお家に帰りたいです。」
リヴァイさんは、エイルが照れながら上目遣いでねだる “おねだり”に滅法弱い。それを見て私も学習したんだから。上目遣いで小さく我儘を言ってみた……はずなのに、リヴァイさんの表情は無になった。
「えっ。」
「―――――なら早く済ませるぞ。」
「はい………。」
なんだか思っていた反応と違って、私は恥ずかしいやらしょんぼりやらで肩を落とした。
すたすたと歩くリヴァイさんの後ろをついていく。
――――けれど絶対に立ち止まって振り返る。
そして手を差し伸べてくれるんだ。
だから私は……この手を繋いでいたなら、どこまでだって行ける。
「―――――来い、ナナ。」
「!!はい!!」