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【進撃の巨人】片翼のきみと

第251章 〈After atory〉紲 ※





「おい、開けたらどうだ。この……デカい方の箱も。」

「あっ、はい……。」



リヴァイさんに促されて今度は大きな箱を膝に抱いて、ゴールドのリボンを解く。

ロイからの贈り物なんて……どうしよう、とっても嬉しい……高鳴る心臓を抑えながら箱を開くと、かさ、と薄い包み紙にくるまれた、白いヴェールのような生地の……布のように見える。



……もしかして結婚祝いを兼ねて、ヴェールを……?



エルヴィンを本当の兄のように慕っていたから贈り物の思考まで似たのかな、なんて嬉しい驚きを隠せずに繊細なその布を両手で丁寧につまみ上げた。





「―――――わぁ、素敵なヴェ…………」



「―――――あ?なんだこれ。」



「?!」





神聖なヴェールじゃなかった。

どう見ても違う。



似てるのは生地感だけで……、むしろ真逆と言ってもいい。



私の手がつまみ上げたのは、肩には繊細な細いシルクの紐。そしてそこから豪勢なゴールドのレースが白いチュール生地にあしらわれた――――――ベビードール……下着だ。

胸の部分はかろうじてレースとチュールが重なっていてかろうじてまだ…… “衣類” だと言える程度には体を隠せそうだけど、胸から下はお尻にかけてチュール生地にゴールドの刺繍で華奢な花が描かれている。

でも……透けていて……いやむしろ透けてしかいなくて……もうこれは “衣類” どころか私の中では “下着” という立場すら怪しいものだった。

私が硬直したからか、リヴァイさんが箱の中にまだ残っていた細い紐を指でつまみ上げる。





「なんだ、あれか?ガーターなんとか……。」



「な、んでもっ、ないです!!」





それは紐でもリボンでもなく、履く意味すら問いたくなるくらいの布面積しか保持していないショーツ……だ。

しかも……しかも……腰の部分が……紐で、結ぶ仕様になっている……のでは……?

急いでリヴァイさんの手からそれを奪い取ると、手早く包み紙に包んで箱を閉めた。





「~~~~~ロイ……!!」





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