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【進撃の巨人】片翼のきみと

第251章 〈After atory〉紲 ※







「……ブルーデイジーだ!」





リヴァイさんは荷物を部屋の隅に降ろして、私の方へと歩み寄ってきてくれる。



「……カードが挟まってる。」

「あ、本当だ。」



リヴァイさんが花束の中から真っ白な小さなカードをつまみ上げた。それを受け取り、柔らかな筆跡で書かれた文字を読む。





「――――“ナナさん、お誕生日おめでとうございます。そして遅くなりましたがご結婚おめでとうございます。末永くお幸せに!  エミリー”」



「あぁそうか、あいつは花屋の娘だったな。」



「はい。」



「――――お前に似合う色だ。悪くない。」



「………嬉しい……。」





エミリーはアイリスを育てるのに忙しいはずなのに……こうして気遣ってくれて、エイルが来ることも歓迎してくれて……、なによりもロイが家族を持てたのはエミリーがいたからこそで。どれほど感謝してもしきれない。

私は花束をぎゅっと強く胸に抱いた。





「箱も開けるか?」



「あっ、はい……でも荷物を解いてお茶でも淹れましょうか、せっかくですし。」



「そうだな。」





私たちは寝室に荷物を運び入れ、キッチンにあったポットやカップを使って紅茶を淹れた。

――――さすがリヴァイさん、紅茶からお茶菓子まで荷物にちゃんと入れてきてくれていて、あっという間に素敵なお茶の時間が始まった。


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