第21章 耽溺
「………ご用件は?」
「……あ?」
私はリヴァイさんのメモを指で挟んでヒラヒラと遊ばせた。
「指示があったので、来ました。ご用件は?」
「………可愛くねぇ………。」
リヴァイさんはグラスに口をつけた。
「明日は調整日だろうが。」
「はい。」
「俺もだ。」
泊まっていけという事だろうか。まったくリヴァイさんは優しさと冗談だけでなく、わがまままでわかりにくい。
「………そうですか。あ、もう今日ですね。」
「………。」
「あの、先に断っておきますが。」
「なんだ。」
「今日は無理です。月経の出血が著しいので。」
「………生々しい言い方すんじゃねぇよ。普通ちょっと濁すだろうが、女ってのは……そういうことを。」
「そういうものですか?」
「………身体は、大丈夫なのか?」
「はい。少し眩暈と、腰が痛いのと、腹部の鈍痛がありますが。」
「大丈夫じゃねぇだろそれは。」
「まぁ……毎月のことですし。慣れた、という意味の大丈夫です。」
「……大変だな。」