第249章 〈After story〉証
「――――不滅の愛、だそうだ。」
「……リヴァイさんからの、不滅の愛……。」
ナナはピアスと指輪に触れて、泣き出しそうに顔をくしゃ、としかめた。だが口元は緩んで笑んでいて……まるで少女のように、可憐に笑う。
「リヴァイさんの指輪に埋め込まれた、私の瞳と同じ色の石にも意味があるんでしょうか……?」
「ああ、あると言っていた。確か……慈愛と貞操だったか。」
「慈愛と……貞操……。」
「お前にピッタリだな。――――あぁまぁ、淫乱妻が貞操を守れるのか不安ではあるが。」
「……っ意地悪言わないで!!私は、私はリヴァイさんにしか……!」
可憐に笑っていたかと思えば、俺の腕を強く引いて唇を尖らせて抗議の目を向ける。ころころとよく変わる表情が愛らしい。
「当たり前だ。許さねぇぞ、お前は心も体も……髪の一本まですべて俺のだ。」
「……………。」
ナナの髪に指を通す。
ナナは演出までに困った顔をしているが、悦びの表情を隠しきれていない。
……きっと俺と同じだ。
心臓を、この先の自分のすべてを番という存在に縛られることが、嬉しいんだろう。
ナナの頬に掌を寄せると、いつものようにナナは俺の手に頬ずりをして……光をたくさん含んで輝く瞳を俺に向けた。
「捧げてくれるんだろう?お前のすべてを。」
「もちろん、です……。」
『あなたにはかなわない』と、頬を染めるその表情がたまらない。――――あぁもうこれは今晩も寝かせられねぇなと、沸いてくる欲をなんとか落ち着かせていると、足元でエイルがきらきらと興奮冷めやらぬ目を向けてくる。
「もいっかいする?!ちゅうする?!」
「しねぇよ。続きはあとのお楽しみ――――」
「リヴァイさん…っ!」
「ちぇっ、まぁいいや!!けっこんおめでとう、お母さん、リヴァイさん!!」