第249章 〈After story〉証
「サイズもぴったりですね。」
「ああ。」
「じゃあ私も……。」
ナナが自らサイズ合わせようのリングを選ぼうとするから、俺はそれを制して、一つのリングをつまみ上げた。
「お前のサイズは知ってる。」
「えっ。」
「そのブラックダイヤモンドの指輪も、ぴったりだったろ。」
「そういえば……!」
ナナはまた目を輝かせる。
「なんで知ってたんですか?」
「――――お前の体で知らないところはない。どこもかしこも覚えてる。胸も、腰も、足も……それから――――」
「も、もういいです…っ!!」
真っ赤になって俯くナナの手をとって、もうそこにすでに黒く石が輝く指輪がはめてある指に重ねてリングを通す。何の抵抗もなくするりとそれは通り、ナナはまた驚いた顔をした。
「――――ほらな。」
「……リヴァイさんは私よりも私のこと、わかってる。」
あはは、と大きく口を開けて笑ったナナが可愛くて、愛おしくて……心の中で意地の悪い俺が呟く。
『なぁエルヴィン見てるか?お前の女は大層いい女だったが……俺の妻も負けずにクソ可愛いと思わねぇか?』と。