第249章 〈After story〉証
巣箱で2人で生活していた時は、大人2人が帰って眠るだけ、そして少しの食事だけだった。
今は巣箱だけじゃなく一階の家丸ごとリヴァイさんが買い取ってくれて、生活スペースが広くなった。それに家にいる時間が増え、エイルがいることで……家事は驚くほど増えていて……初めてのことに私は毎日戸惑うばかりだった。
なんでうまくできないんだろう、と情けなくなることばかりで……そんな中でのリヴァイさんの言葉だったから、良くない方に捉えてしまっていた。目線を下げた私に対して、リヴァイさんは首を傾げた。
「お前はその体で十分すぎるくらいよくやってくれている。」
「…………。」
「むしろ心配だ。もっと俺を頼れ。」
「――――でもリヴァイさんは、お仕事……!」
リヴァイさんは毎日ではないにしろ、兵団軍部の相談役として時々兵団に招聘される。もう十分戦った人だからそっとしておいてほしい気持ちはあるけれど……調査兵団という組織が今後どういう組織へと変遷していくのか、きっとリヴァイさんは少し見ていたいという気持ちも、あるのだと思う。
「今のままでも問題なく家事だってこなせるが、お前がそれを心配するなら仕事は減らす。」
「えっ。」
「金はある。」
「はい……、それはもうよくわかってますが……。」
「何をそんなに懸念してんだ、お前は。」
片眉を上げてリヴァイさんは私に問う。
いつまでも私がもごもごと弱音を並べるから……イラっとさせてしまったのかもしれない。でも、私は素直に話せた。心の内を。
――――昔の私なら、大丈夫だって笑って済ませて……自分を追い込んでいたのかもしれないけれど、リヴァイさんになら、どんなに弱い自分でも……汚い自分でも見せられるから。