第234章 花弁②
『やぁ、君がアルミン・アルレルトだね!巨人に興味は?』
ハンジさんの笑顔が、声が、鮮やかに頭に蘇る。
何度僕達を守って、何度僕達を信じてくれただろう。
―――――あなたと共に在れて、良かった。
あなたから引き継いだこの調査兵団団長という重責を、僕は僕のままちゃんと―――全うする。
例えどれだけ情けなく足掻こうとも。
悲しみと自分の無力さに打ちひしがれるのは後でいい。
今僕にできることはなんだ。
考えろ。
考えて考えて考えて、みっともなく諦めずに足掻き続けるんだ。
僕にはそれしか、できないんだから。
――――――いや違う。
僕にはそれが、できるから。
―――――だから託された。
そう、その意味を間違わない。今度こそ。
――――待ってろよ。
エレン。