第19章 不穏
「ああそうだ、あれから弟君からなにか言ってきてはいないのか?」
「はい………静かなもので………余計に怖いです………。私のことはもう諦めてくれたのなら良いのですが……。調査兵団にご迷惑はかけないように、したいので……。」
「迷惑と思う必要はないよ。………まぁ、なにか困ったことになったら、遠慮せずに言ってくれ。」
「はい。ありがとうございます……!」
エルヴィン団長から言い渡された雑務を終えてから私はハンジさんの元を訪ね、原稿のまとめを手伝った。
もちろん夜中までかかってしまったが、ハンジさんと過ごす時間は楽しくて嬉しくて、ついつい研究室に長居してしまう。