第227章 結託③
「………あ?お前……得体の知れねぇ薬、飲んだのか……?」
「だってマガト元帥が鎮痛剤だって。」
「容易く信じるな、馬鹿か……お前は……。」
「??だからリヴァイ兵士長に飲ませる前に、ちゃんと毒見しましたよ?」
「そういうことじゃねぇ……。」
はぁ、とため息をつかれてしまった。
「―――お前に、何か……あったらどうすんだ……クソ馬鹿野郎……。」
「……調査兵団には命の優先順位があるでしょう?私よりもあなたが上です。だから私は間違ってない。」
「―――クソ真面目な馬鹿野郎が。」
「ひどいです。褒めて貰えるところですよ本来。」
ナナを何より守ろうとするリヴァイさんに、戻ってる。
「痛みが和らげばもう少し長く眠れる。眠れば回復は早くなります。だから飲みましょう?」
「――――断る。痛みなんてなんともない。耐えられる。」
「……耐えなくていい。飲んで。」
「うるせぇ。」
「飲ませます。医者としての判断です。」
「てめぇ………。」
今満足に体を動かせないあなたになら、私だって無理矢理飲ませることくらいできる。
あなたが痛みに耐える姿を見ている私が一番、大丈夫じゃないんだ。
――――だから、飲ませる。
顔を背けるリヴァイ兵士長の包帯を解いて、ついでに傷の具合も診ながら私はマガト元帥にもらった最後の鎮痛剤を舌に乗せた。
リヴァイ兵士長は、それを目を細めて見上げていた。
覆いかぶさるようにゆっくりと顔を近付けると、彼は小さく舌打ちしてからしぶしぶ口を小さく開いた。