第226章 結託②

「……今、答えが出た。生き返るべきだったのは、僕じゃなかった。」





――――結果は誰にも分からない。

だから例えアルミンにその選択を間違っていたと言われても、私は間違っていなかったと思う。



だから……『私は間違っていない思う』と……

『それを証明するためにも、足掻こう、私も共に行く』と、




なぜ………言えないのだろう。

同じように俯いた私を置いて、アルミンは部屋を出た。



このままバラバラになるの？

もう分かり合えないまま、世界の終わりをただ見てるの？

そう投げやりなことを想いながらふと目をやったその先に置いていたはずの……エレンからもらった赤いマフラーが……、そこに無い事に気付いた。





「………マフラーが無い………。」





置いていくって決めたのに。

エレンが私を否定し遠ざけるなら……それを望むなら、私は引き下がるしかないって、もうこのマフラーに寄りかかることをやめないとって……思ったのに。



ちょうどいいじゃないか、もう無くなってしまったなら。



もうエレンを想って首に巻くことはない。



それで……いいじゃないか。




――――そう思うのに、私の足は勝手に動いていた。

あのマフラーを持っているであろう、彼女を探して。




この身体を突き動かす衝動は、アッカーマンの血か。

いいえきっとそうじゃない。

これが私。

エレンへの私の確固たる想いがそうさせているんだ。








――――そう、信じる。