第226章 結託②
エルディア帝国??復活??
――――私にとってはそんなことどうでもいい。
ただエレンを返して。
エレンを止めなきゃ。
それなのに何の手立てもなく次の行動すらまともに決めきれないまま、レストランで会ったサシャの父親に連れられるアルミンの後ろについて、地下室へ向かった。そこにはブラウスさん一家がいて……サシャを撃ったあの子も一緒だった。
少女はファルコを返して、とアルミンに直訴した。
――――けれどもうコニーが母を人間に戻すためにファルコを食わせようと連れ去った後だと返答したアルミンに、少女はまったく食い下がらずにアルミンに縋る。
――――あぁ、同じだ。
私だって諦められない。
何に縋っても……取り戻したい、守りたいものがある。
「エレンは始祖の力でコニーのお母さんを元に戻すとかできないの?!わからないなら頼んでみてよ!!エレンに!!なんだって出来るはずなんだから……!鎧の巨人の鎧だって剥がしたんだから!!できるはずなのに!!島の外の人全員殺さなくちゃダメなの?!世界中の軍事施設を攻撃するだけじゃダメなのって……聞いてみてよ!!!」
その言葉に驚く。
ライナーの鎧を剥がした……?
私と同じく、アルミンもその言葉に過剰に反応したように見えた。アルミンは少女の肩を掴んで、問う。
「鎧の巨人の硬質化が解かれたのは!!いつ?!どのタイミングで?!」
「……壁の崩壊と同時に……エレンは言った……全ての硬質化が……解かれるって……。」
その言葉を聞いたアルミンは呆然としていた。
その時のアルミンが想像していた人物は、それから数日後に想定通り私たちの前に姿を現すことになった。