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【進撃の巨人】片翼のきみと

第218章 再戦







――――最初は僕も、エレンの話が本当なのかもしれないと、少しだけ思ったんだ。





それは……もう1人のアッカーマンであるリヴァイ兵長のあの強さが、ナナさんとエルヴィン団長を守るためにこそ遺憾なく発揮されているんじゃないかと、思ったから。

でもやっぱり、ミカサにそれをわざわざ傷付けるような言い方をしたエレンはおかしいと思うし……なにより……







「……何で……って……え……?エルディア人が子供を一切作れなくなることをエレンが望んでいるって……みんな本気でそう思ったの?」







改めて僕がみんなに問うと、みんなも確かにおかしい、という顔をした。





「……確かに奴らしくないとは思ったが……ありえないことだとまでは……。」





ジャンが言葉を選びながら言う。





「ありえないだろ?!あのエレンだよ?!」



「じゃあ何で?!ジークやイェレナに逆らわないんだよ?!」



「逆らわなくていいからだよ!!最終的に始祖の力をどう使うかはエレン次第だ!!エレンはイェレナに話を持ち掛けられた時からそうするしか無かった!断ればイェレナはどんな手段を使ったかわからない……だが承諾したと見せて自分は味方だと思い込ませることができたなら……!地鳴らしでこの島を守ることができる!!」





そう、そして地鳴らしを発動させるときは、世界主要各国の主力軍がマーレに一同に会する今だ。





「シガンシナ区の壁数百体の巨人を呼び起こし……世界最強の軍事力を壊滅させれば、パラディ島は今後50年誰にも手出しされない。」





皆は俯いた……けれど、その方法しか僕らには残されていないんだということも、理解したようだった。



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