第218章 再戦
「……俺は訓練兵の時から奴は危険だと言ってきた……エレンは皆を地獄に導く、クソ野郎だ。そんなクソ野郎を……俺は……妬んだ。かっこよかったから……。死ぬほどムカツクことだが俺はまだ奴に死んでほしくねぇ。」
「まぁ……このまま死なれたら……あいつをぶん殴れねぇしな。」
ジャンもコニーも、腹を括った。
ミカサはまだ迷いを含んだまま、エレンを助けるために駆け出したジャンとコニーを追った。
「エレンが……真意を隠しているとして。私たちを突き放すのはどうしてなの?私のことが嫌いって……何でエレンはそんなこと言うの?」
僕はミカサの問にすぐに答えられなかった。
だってその時…… “もしかしたら” 振り切った愛情の表し方をするエレンが考えそうな……この島にとっては最善の……世界と……僕達にとっては赦しがたい、エレンの独りよがりなシナリオを想像してしまったから。
「ミカサがよく頭が痛そうにしてたことなんて、エレンも僕も昔から知ってた。嘘を尤もらしくするために利用した。無理矢理ついた嘘だからね。エレンにすべてが終わった後で聞いてみたらいい。」
「―――――うん。」
そう、すべてに決着がついたら、また3人で笑い話にできるはずだから。
―――――――ねぇ、そうだよねエレン?
その時は君も、僕たちの側に……いるよね?
―――――――――僕はそう、信じてる。