第218章 再戦
「それは……この島に未来があると信じていたからやれたんだ……!子供は未来だ!!安楽死計画が実現してしまったら!!俺達がやってきたことは何になるんだ?!」
僕はこれまでのオニャンコポンの発言や振る舞い、その思想を思い返して……合点がいった。彼はジークの思想とはまるで反対の……多様性を、その存在と行動で見せてきた人だ。
「信じるよ。」
「……アルミン。」
「俺もお前を信じる。…が、どうする?」
ジャンもまた……僕に同意をしてくれた。
コニーはまだ頭を抱えたまま……ミカサはまだ心がないようにただそこに、いた。
「エレンとジークに手を貸すってことは安楽死計画を実現させるってことだぞ?」
「いいや……計画は阻止するんだ……!しかし2人を失ったらこの島を世界の軍から守ることはできない……。」
「じゃあどうしろって言うんだよ!!!」
「少なくとも一度は地鳴らしの威力を世界に見せつけてやらないと……。」
みんなでこの先のことを話し合う中でも、ミカサだけは一向に一言も放さなかった。自分がどうしたいのか、考えあぐねているのだろうか。
「ミカサは……どうしたい?エレンを助けたいの?」
ミカサはぼんやりとしたまま、けれど当たり前のように呟いた。
「……助けたい。でも、それはきっと……エレンが言ったように……私がアッカーマンだから……これは自分の意志じゃない。」
「それは……エレンの考えた嘘だと思う。」
「私が時々頭痛を起こすことは……本当……。何で嘘だと思うの?」