第218章 再戦
頭上の飛行船から降り注ぐ銃弾が仲間の兵士達を撃ち抜き地に堕ちて……、屋根に構えるマーレ兵の銃弾もまた兵士達を貫いて、まるで地獄絵図のようだ。
――――まぁ俺は……あの日記憶で見た以上もの地獄絵図など、ないと思っているけどな。
終われない。
あの結末に辿り着くまでの、ここはただの通過点だ。
再びを俺を狙う顎の攻撃を戦鎚の力でしのいだ次の一瞬で、また大きな衝撃が頭に走った。
再生しても再生しても、次々に沸いて来る。
運動能力が低下した俺をライナーは今度こそ殺すつもりで、その項を食いちぎろうと大きく口を開けた。その口から目にかけて手で突き破り、上顎ごと捥いでやる。
「ァアアアアァアァアアァア!!!!」
俺が大きな雄たけびを上げた時、呼応するようにそいつの気配を感じた。
とんでもない距離から、正確にライナーの頭に岩石を投じたのは……あいつだ。
“何とか約束の場所に間に合ったが……ちょっと遅れたかな。”
ウォール・マリアへと続く門のある壁の上。
巨人化した蒸気が風で流されたそこにいたのは、
獣の巨人―――――
俺の兄、ジークだ。
“よく1人で耐えたな……エレン。後はお兄ちゃんに任せろ。”