• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第212章 悪夢 ※








「エレンに伝えてください。――――あなたがあなたの信じる道を行くのなら、私も私の信じる道を行く。言いなりにはならない、と。」





ナナの言葉にフロックは苛立った表情を見せて……はぁ、と小さくため息をついて銃口を降ろした。





「――――仕方ない。」





そして次の瞬間、そこにいた罪もない……ブラウスさん一家に銃口を向けた。





「!!!」



「別にあなたを言いなりにするのに、あなたを傷付ける方法しかないわけじゃない。――――罪のない民間人を傷付けてまで、逆らいますか?俺達に。」



「――――っ……汚い………!」





ナナは珍しく怒りを露わにしてふるふると戦慄いた。





「綺麗も汚いもない。これは戦争だ。――――おいヴィム、連れて行け。」



「はい。」



「――――いや、放して……!」



「大人しくしてください。」



「――――ナナ………!」



「――――ハンジさん……っ……。」





ヴィムに両腕を後ろ手できつく縛られ、ナナは連れ去られた。最後に私に向けた目は……助けを乞う目じゃない。ナナのことだ。



『私のことはいい。どうか無事で。』



―――とでも、言いたかったのだと思う。



/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp