第18章 聖夜 ※
リヴァイ兵士長の執務室は、いつだって綺麗に整頓・清掃されている。時間なんてないはずなのに、どうやってこの状態を維持しているんだろうといつも不思議に思う。
「あの、すみません……こんな格好で………。」
「いや、いい。」
お風呂上りなのでもちろん兵服ではなく、ラフなシャツを着たまま来てしまった。いつものように紅茶を淹れ、リヴァイ兵士長の机に置くと、手紙を渡された。
「ありがとうございます。」
「弟か?」
「………そうです。」
「厄介な、相手なんだろ。」
「………少し………。」
そういって目を窓の外にやると、朝から降り続けていた雪が積もっていることに気付いた。
「ホワイト・クリスマス………!」
なぜだかとてもウキウキした。聖夜が、純白の雪に包まれている。この世界が浄化されていくような―――――――そんな風に見えた。
「あ?」
「………リヴァイ兵士長、今日は、何の日かご存知ですか?」
私はウキウキした気持ちを押さえられずにリヴァイ兵士長に問いかけた。
「……………あぁお前、知ってたのか?」
「え?」