• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第207章 強





「エルヴィン団長、きっと見てます。意地悪な顔して、『お手並み拝見だ』なんて、言いながら……。」



「はは……、言ってそうだ。……腹立つなぁ。」



「じゃあ私、言い返します。『見てろよ!』って。」



「ふ……。」



「『あなたとはまた違う団長と団長補佐の新しい形で……ハンジ団長と乗り越えて行くんだから。悔しがって見てろ!』って。」





私が鼻息を荒くしてふん、と言い放つと、ハンジさんは少しだけ……笑ってくれた。

笑いながら、ハンジさんの頬のすぐ横に顔をぽす、と置いている私のクセのある前髪の一房をくるくると遊ばせて、穏やかな声色で言った。



「リヴァイも入れてあげよう?拗ねるからさ、あの人すぐに。」

「そうですね。じゃあサッシュさんも入れてあげないと拗ねますね?」

「本当だ。んで、そんなサッシュが可愛いくせにさ?リヴァイが意地悪言って、また2人が騒ぐんだ。」

「ふふ……、目に浮かびます。」

「あぁもう……結局何一つスマートに行かないね。ごちゃごちゃする。」

「いいじゃないですか。それが新しい形です。変化して、強くなるんです。」



私が笑うと、ハンジさんは一度深く俯いてから、顔を上げてくれた。



/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp