第201章 開戦
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―――――時間だ。
僕は一人マーレ軍の監視をぬって、海岸から漁船を模した小舟を出す。闇に乗じてゆっくりと、着実に………軍港の方へと近付く。
「――――すごい数の……戦艦だ……。あんなのがパラディ島に攻めて来たらひとたまりもない……。」
戦艦が慌ただしく港に入ったり出たりしている。
――――おそらくレベリオの襲撃の情報はすでに無線で入っていて、応戦に行く準備だろう。
戦艦は少なく見積もっても20隻以上……ともなれば、それを操る人間も……管理する人間もいるってことだ。
……そしてその人たちが暮らすための大きな街。そこには――――……なんの罪もない、僕たちに銃口をむけるつもりのない人たちが大勢、暮らしている。
「―――――ごめんなさい………。」
――――僕はこれからそれらを全て……踏みつぶす。
文明も、命も。
「――――おい!!そこの漁船危ないぞ!!この艦隊が見えないのか?!」
近付いて来た戦艦の乗組員が、僕に危険だから離れろと声をかけてくれる。
―――――その人たちももろともに、僕が……殺す。
深く被っていたマントを取って、もう随分使いこなせるようになった超大型巨人の力を―――――、発動させた。
――――ーまだ君に問いたい。
本当にこうするしか、なかったのか?
――――――――――――――エレン………。