• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第16章 姉弟




「………バカげた作戦だと思いませんか、エルヴィン団長?」

「全く同感です。――――――だが、このまま壁の中で飢え、人間同士で奪い合い、殺し合い滅びていくのなら、壁を奪還するという一縷の希望に縋りたくもなるでしょうね。」

「生きるために壁の中で人間性を失っていくのか、壁の外で命を落とすことになろうとも、人間性を守るために戦うか―――――――そうですね、もし僕が選ぶ立場であっても、後者を選択するでしょう。」



ロイはふふ、と微笑を湛えたまま、食事を口に運んだ。



「さて、今日お二人を呼んだ本題に入りたいのですが。」

「ええ、どうぞ。」





「この作戦の医療に関する一切を受け持つオーウェンズ家が、どれくらいの出資をすれば、エルヴィン団長はこの作戦を意味があったものにできる、とお考えですか?」





「……………!」





私たちがこの機に聞き出し、交渉も考えていたことをロイはそのまま私たちに問うた。


/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp