第184章 空蝉 ※
「能天気だな。まぁまぁやべぇ状況なんだが?」
「ふふ、そうですね。」
「――――だから俺は今この瞬間の束の間の平穏を存分に味わう。」
リヴァイさんの腕が私の腰を強く引き寄せて、向かい合うように体勢を変えられる。そしてまた……私の体のあらゆる場所に唇を寄せては、悩ましい吐息で私を惑わす。
ふにふにと両手で胸を弄んでは指で先端を弾いて、見せつけるように舌でねっとりと転がして私を見上げる。
――――その目が、私をいつもいつも……おかしくする……。
「――――あっ………。まさか……ま、た……ですか……?」
「お前が煽るからだ。」
「煽って、ない……のに……。――――んっ……。」
「――――黙って蕩けてろ。悦くしてやる。」
「――――は、い………。――――……ん、あ……っ……。」
汗をようやく流したかと思えばまたすぐに体を火照らされて、滲む汗をまた流して……その熱い杭を受け入れて、その律動で揺さぶられる度に生きてるって、感じる。
「――――つながって……る……。」
「ああ、奥まで全部咥えこんでクソエロい。」
「――――今、ひとつに、なってる……、私と、リヴァイ、さん……。」
「――――そうだな。」
「――――すき………だい、すき………。」
「――――ナナ………っ………。」
のぼせていたんだと思う。
段々と呂律が回らなくなって、まともな思考もできなくなって……ただ、リヴァイさんに爪を立ててしがみついて、リヴァイさんが言う “子猫のような鳴き声” をはしたなくあげながら………何度も、果てた。