• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第183章 白状




「わかってる……、ごめん、ごめんなさい……!」



「――――エルヴィンに、なにを言ったの……?」



「――――………。」





姉さんの洞察力もさすがで……義兄さんの態度からなのか、僕の態度や言動から読み取ったのか……僕が義兄さんをそそのかしたことも、感付いていた。

僕にはもうこれ以上なにも隠すことなど無い。



――――姉さんに心底愛想を尽かされようとも、ちゃんと話すと決めた。



僅かに手が震える。





「――――手紙を出した。」



「なんの……?」






僕はあの日義兄さんに書いた手紙の一節を思い返した。






**********************


――――義兄さんに、伝えておきたいことがある。

義兄さんはなにかを勘付いていて僕に……あの言葉を、姉さんを理解する努力をしろと……言ってくれたんでしょう?

――――ご名答だ。

僕は “魔法の薬“ を姉さんに渡している。



姉さんが僕を信じていれば、あの魔法の薬は避妊薬として作用する。

―――――でも信じていなければ……あの魔法の薬はただのビタミン剤になって……あの薬を頼りに交われば、身ごもる可能性は十分にある。



それを知って義兄さんがどうするかは……義兄さん次第だ。

姉さんに本当のことを話してもいい。

――――もしくはこの話は僕との秘密として封印して……姉さんの中にその命を宿してもいい。



――――まぁ僕としては、姉さんが愛する人の子どもを身ごもって戦線から退いて、治療に専念しながら子どもを産む、 “幸せな未来” を望むけどね。



**********************


/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp