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【進撃の巨人】片翼のきみと

第180章 蜜月 ※





「――――そうだ、俺だ。お前の理性がトぶほど善がらせながら、毎晩何度も何度もお前を抱いてるのは、俺だ。ナナ。」



「――――っ……はい、リヴァイさん、です……。」



「――――思い知れ、俺がどれだけお前を愛してるか。」



「――――知ってる……。だから――――……引きちぎられそうに、なる………。」





『エルヴィンへの想いと、俺への想いの狭間で』――――ナナが言葉にしなかったその部分は容易に想像できた。

どちらも愛しているのにその身は一つで……エルヴィンへの貞操を守らなかったことへの嫌悪感も消えないのか。





「いっそちぎられればいいんじゃねぇか。」



「………え………?」



「お前がバラバラになったら、抱いて繋ぎとめてやる。抱く口実ができる。」



「――――……。」





ナナは大きな目をさらに大きく開いて、振り返って俺を見た。――――そして笑う。





「――――エルヴィンも、そう、でしたが……。」



「ああ。なんだ。」



「――――こんな私を、愛しすぎです……。」





体を俺の方に向け直して、涙で滲む瞳を細めて生意気に笑った。





「――――稀代の悪女だ、お前は。」



「………そうですね。」



「――――だが悪くねぇ。それがお前だ。」



「………愛してる、リヴァイさん……。」



「俺もだ。おそらく―――お前が俺を想う以上に。」





ナナは俺の顔を両手でそっと引き寄せ、唇を重ねる。

唇を食みながら、俺が腰を抱きよせて攻めるようにキスをすると、ナナは自らシャツのボタンをひとつずつ外して……キスを交わす水音と吐息の合間にぱさ、とシャツが落ちる音がした。





――――俺はたまらずナナを抱き上げる。





まるで身体を重ねて眠ることが前提とでも言うような古く狭いベッドの上で、戯れるように、確かめるように体を絡ませて、体のあらゆる部位を繋ぎ合わせて、あらゆる体液を混ぜ合い、交換しあって――――……









今日もまた愛欲に誘われるがまま、快楽の奈落へと堕ちていく。








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