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【進撃の巨人】片翼のきみと

第179章 巣箱 ※




掃除を終える頃には、2人共汗だくだった。

ちょうど春とは思えないほどの陽気で……明るい太陽が真上に昇る時間。この部屋は日の光がよく射してとても明るくて……それも、嬉しい。ピカピカになった部屋を見回して、満足げに汗を拭うと、リヴァイさんは不機嫌そうに言葉を漏らした。



「――――やっぱり風呂は必要だろ……、汗をかく度に浴場まで行くのがめんどくせぇ。」

「えぇ……そんな、今更じゃないですか。行きましょう?お風呂。買い物のついでに。」

「今日のところはな。」

「え?」

「貸家のオヤジに交渉する。この下の家の風呂だけ使えるようにしろと。」

「そんな無茶な……、下の家も誰か別の人に貸すはずのものでしょう?了承するはずないですよ……。」

「――――金ならある。」

「………さすが兵士長……。でも……ふふ。リヴァイさんがそのセリフを言うと、とっても悪い人に見えます。」

「なんだ悪い人って。」



そう言いながら私の方に近付いて来る。





「えっと、つまり――――……えっ?!」





気付けばTシャツの裾を鎖骨辺りまでがばっと捲りあげられて、腰を引き寄せられている。



「――――ちょっ!リヴァイ、さ……なに…!」

「あ?掃除終わっただろうが。」

「汗、かいてるので……っ……!お風呂行きましょうよ……!」

「風呂に入ったところでまた汗をかくなら、汗をかくコトを済ませてから行くほうが効率的だ。」

「――――おかしいですって……!こんな、昼間から……!窓、開いてますし、だめ、本当に……!」

「お前が喘がなけりゃいい話だろ。」

「そんな――――……ん、う………。」



狭い部屋の壁にすぐに追いやられて、あられもない恰好で……しかも汗をかいた状態で……その腕に閉じ込められて唇を吸われる。

抵抗したいのに、リヴァイさんの汗の匂いがいつもより濃くて……、私の思考を欲で侵食していく。リヴァイさんの唇が離れたと思うと、汗の滴が滴り落ちる胸の間を舌が這って………声をなんとか押し殺しながら、漏れ出る吐息を弾ませた。


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