第175章 思惟
「――――ちょっと心配なんだけど。」
「はい?」
「体、大丈夫?」
「あ、えっ……と……、ちょっと、色々痛いです……。」
「やっぱりね!まぁ溜まりに溜まってただろうしね…、えっ、ちなみに何回だったの?!ほら、初めての時に処女相手に4回っていう鬼畜みたいな所業をかましてたけどさ、その記録は更新したの?」
「!?!?」
なんでそんな事を知っているんだろうかハンジさんは……!顔に火がついたように真っ赤になったのがわかる。動揺して目を合わせられずに俯くけれど、ものすごくニヤニヤしたハンジさんが、何度顔を背けても俯いても視界に入ってくる………。
「ほら、ねぇ何回?リヴァイの暴走を想像するだけで面白、いや失礼。微笑ましいよ私は。」
「絶対からかうつもりじゃないですか……!」
「そりゃもうこんな面白い話ないよね!ねぇほら言っちゃいな?秘密にしとくから!」
「面白いって言っちゃってますし……!」
「いやもうほら、いいから!」
「~~~~~!!」
あまりにもしつこいので、私は観念して、ハンジさんの耳元で小さく呟いた。秘密にしとくから、の言葉を信じて………。
「――――……回、でした……。」
「――――っ……やっば!!人類最強ってやっぱ違うな!!おっさんのくせに!!」
「ハンジさん、お願いですから興奮しないで……。声が大きいです………!」
エルヴィン団長の時とはまたまるで違った厄介さを持ったハンジ団長とこれから私はちゃんと仕事ができるだろうかと不安になりつつも、こんな話をしているのもきっと私を気遣ってだと思うとやっぱり敵わないなとも思って笑顔を向ける。
するとハンジさんも私を見てふっと柔らかな笑みを零した。