第15章 相愛
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俺は訓練のあと、たまった書類に執務室で目を通していた。
が、さすがに気だるい。ヤりすぎたか……まさか自分でもあんなことになるとは思ってもいなかった。
「おぉ?リッヴァーイ!!帰ったんだねーーーー!」
こいつはいつでも同じ調子だ。ハンジがノックをせずに扉を勢いよく開けて入ってきた。
「……おい、クソメガネ。何度も言ってるが、部屋に入る時はノックをしろ。これからは特に、だ。」
「はーい!次から気を付けるってばーーー!」
「ちっ………。」
まるで反省してねぇな。まぁいい、今は奴に構ってる暇はねぇ。
「あのさ?」
「なんだ。」
「ナナと二人そろって朝帰りの詳細が聞きたくてさ!」
「………おい、見てわからねぇか?今そんなくだらねぇ話をしている暇が俺にあると思うのか?」
怒りを込めてハンジを睨んでみても、奴は全く動じない。
「あぁそりゃね?大変そうだなーとは思ってるよ!ほら、でも情報ってホットな間に聞きたいじゃない?!」
「……………。」
「今日さ、ナナがリヴァイと同じヒラヒラしてたから、みんなザワついてたよ??お付き合い始めちゃったり、しちゃったわけ?」
「……………。」
「またあの端正な顔と白銀の髪に、ヒラヒラがよく似あうんだよねー!」
「…………ためだ。」
「え?」
「………あれは、痣を隠すために付けてる。」
「痣?!痣ってなんの?!えっナナ大丈夫なの?」
「………俺がつけた痣だ。大丈夫なんじゃねぇか。」
「俺がつけた………って………えええええ?!」