第172章 情炎 ※
――――心が通うと、それでなくても身体的に爆発しそうな欲望が立ち込めているのに、心情的にもその欲望は更にめらめらと燃え上がるように大きくなる。
ナナを貪りたい劣情を我慢できずにその小さく細い体にがんがんと、まるで穿つように激しく突き刺すと、時折小さく滴を散らしながら、ナナが小さな悲鳴を漏らすように喘ぐ。
「ん…ッ、あ、ふっ、ぅあっ、ん、あ、あ、ぁあッ……。」
俺を見つめながら、眉を寄せて痛そうに苦しそうに……なのに嬉しそうに嬌声をあげる。
3年間この感触を、この情景を、この熱を欲してきた。
それが目の前にあって……とてもじゃねぇが、目を逸らせない。一瞬たりともナナの善がる顔を、声を、中が俺を締め上げる感触を……逃さず自身の記憶に刻みたい。
俺はやはり、ことナナに関しては病的だ。
自覚はある。
そう思うと我ながらふっと笑いが込み上げてくる。
今度は俺が中をこじ開ける感触を分からせるために、片脚を肩に乗せてより奥まで届く体勢で、ゆっくりと根元まで引き抜いては奥限界まで隙間なく埋めるように腰を打ち付ける。
「……ッあ…や、すごい、おくっ…ぁああああっ………。」
ナナは気に入ったのか、腰を浮かして弓なりにしなやかな身体を反らしては、悶え喘ぐ。
その美しさとエロさに、視覚も聴覚も嗅覚も触覚も、全てが持って行かれちまう。
―――――あぁこいつこそが俺にとっては本当に――――……人類最強だ。
抗えない。
全くもって。
「――――ナナ……、ナナ……ッ、あぁ、クるな、くそ…ッ………!」
「も、駄目…りヴぁ、さ…、だ、っめ……。」
ナナが顔を手で隠して顔を横にいやいやと振りながら、俺をまた煽る。
「――――ぁあ、俺も駄目だ……っ、くそ、情けねぇが……一回出すぞ……!」
浮いてびくびくと震えるナナの細い腰を掴んで、俺を納める器かのように何度も激しく突き刺して揺さぶって――――……
溜まりに溜まったどろどろの欲が解き放たれて、ナナの胸や腹を汚した。