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【進撃の巨人】片翼のきみと

第172章 情炎 ※





ナナがガキの頃、俺の存在を確かめるように小さな手でぺたぺたと、何度も俺の顔を触っては確かめる……その仕草が俺は好きだった。



俺を捕まえて、確かめて、頬を染めて笑う。



その瞬間のために、生きることができるとさえ思った。







あの頃と同じようにナナは俺の顔を華奢な手で何度もぺたぺたと触って確かめながら、小さく呟いた。










「――――好き………。」





「知ってる。が、聞きたい。もっと言え。お前のその言葉が俺は――――……嬉しい。」









ナナは涙ながらに弾けるような光を纏った笑顔で、俺を強く強く抱いた。










「――――何もいらない。リヴァイさん……が、いて、くれたら……私は、生きていける……。」







「ああ、俺もだ。お前がいるから俺はこの世界を美しいと思える。」







「――――好き……大好き………、出会った時から、ずっと。」







「――――知ってる。俺も同じだ。」







「――――捕まえた………私だけの、ヒーロー………。」










やっとお前は俺を、捕まえてくれた。








俺の生きる意味で、あり続ける覚悟をした。







なら、ずっと共に。







この心は、永遠に離れない。





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