第172章 情炎 ※
――――たった3年で、変わるものだな。
女ってのは。
本当に、怖い生き物だ。
――――それでも、やっぱり。
お前が可愛い。お前が愛しい。
そう思うのは、この変化の後のお前だけを切り取って見ればまぁ……結構な淫乱女に見えるかもしれねぇが、お前のことだ。歳も経験もまるで違うエルヴィンに応えるために、一緒に生きるために、こうして変化してきたんだろう?
あのエロ団長がさぞ色々と教え込んだんだろうよ。
それに馬鹿みたいに一生懸命、応えてきた結果だろう。
――――だからやっぱり可愛いんだ、お前が。
全身で、全力で俺達に向き合って、受け入れようとするお前が。
「――――弱ったお前に付け込んで、酷い抱き方をする俺を嫌うか?」
ひく、と身体を小さく痙攣させながら犬のような早い呼吸を繰り返して、その目は焦点が合っていない。
だが辛うじて俺の声は聞こえているようだ。
「………嫌いになんて………どう、頑張っても………なれなかった………。」
その言葉がなぜか………嬉しいなんて、みっともねぇことは言わないでおく。
「感じてんな……中、ひくついてる……。涎を垂らして、俺をうまそうに、食ってる。」
力なく閉じた脚を大きく開かせてその結合部を見下ろしながらナナの好きな核を指でなぞると、ナナの身体がぴくん、と跳ねる。
零れ出すようにとろとろと糸を引く愛液は、ナナの心がこの行為に応じているということと、興奮していることがわかってそれもまた、安堵と共にひどく昂る。