第171章 感応

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―――――どこにもぶつけられない、我慢させ続けてきたのであろうそれを、彼がどうしてもと望むなら………ただの性欲のはけ口にくらい、なろうと思った。



あまりにリヴァイさんが、苦しそうだから。



欲の発散に、ただの手段として抱かれる………だってもう、前にもあった。――――怖かったな……思い出したくもない歪んだグリーンアイが、脳裏に浮かぶ。



リヴァイさんなら、どんなに乱暴にされても、痛くされても、怖くない。表現が乱暴になるだけで、その奥底にある優しさと愛情深さを知ってるから。

散々私が苦しめてきたんだから、償う……。

でも………この心は閉ざして……エルヴィンに閉じ込められたままでいたい………。





リヴァイさんが無理矢理シャツを暴いたその時に暴力的な行為も覚悟した。





――――でも、リヴァイさんはまた何かひどく葛藤した苦悶の表情を浮かべて………その後に、彼が発したその言葉に驚いた。









　　　　　『代わりでいい』










その言葉は、どれほど胸の奥から苦しく血を流しながら言ったのだろう。

こんなにもずっと、ずっと――――見返りの一つも求めずに見守って、愛して、導いてくれたこの人に、私は傷を負わせることしかして来なかった。私は、リヴァイさんは強いから――――どんな状況でもこの人は大丈夫だとでも思っていたのだろうか。

エルヴィンを眠らせる決断をしたその瞬間だって、私に悪いと思ったと、言っていた。泣くだろう、傷つくだろう、すまない――――そんな苦しい思いをしながら、兵士長としての決断をした。

苦しいと、悲しいと、一言も言わずに。



その後もずっと、エルヴィンを失って乱れる私を、側で支えてくれていた間………その胸の内に何を思った？



眠れなかった私を抱き締めて寝かせた後、あなたは何を思って眠れぬ夜を過ごした？









――――そこまで身を削って私を愛し続けてくれて……更に私は言わせたの？











『代わりでいい』なんて。












――――いいわけない。













いいわけがない、そんなこと。