第167章 Love Letter

“The only true wisdom is in knowing you know nothing.”

「――――真の知というものは、己が知らないことを知ることである。」





“All the difficult things,Break it down into the parts that need to be solved.”

「――――困難なものほど、小さく解決できる単位に分割せよ。」





“Thinking begins only when we have come to know that reason, The logic that has been glorified so far is an object of doubt.”

「――――思考とは、これまで賛美されてきた論理までも疑う対象であると認識した時に初めて、始まる。」





“Everything must be doubted”

「――――全てを疑え。」





“Curiosity is the lust of the mind”

「――――好奇心は欲望である。」








もうすっかり辞書も言葉も使いこなしていて、流石だ。



――――エルヴィンが気に入っている一文なのだろうか。

それを外の世界の言語で表すとどうなるか、書いてみたのかな。



――――確かに彼らしい言葉が並んでる。



ふふ、と笑みが零れる。



目を下に下に下ろしていくと、淡々とお行儀よく綴られていたこれらの文章の最後に、一際大きく想いを込めて書かれたような一文に、目を奪われた。