第14章 疎通 ※
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「お前は、俺の大事な女だ。この世の、誰よりも。」
壁外調査前に投げかけた問に帰ってきたのは、思いもよらない言葉だった。部下でも、子供でもなく私が夢見たとおり、一人の女性として欲してくれているなんて。
私は嬉しくて、ぐしゃぐしゃな顔でまた涙がでた。
あまりにひどいであろうその顔を見られたくなくて、両手で顔を隠す。だがその両手はリヴァイさんに優しくどけられた。
「手、どけろ。顔が見たい。」
私を見下ろすその目は、相変わらず鋭いのだけれど、今まで見た事のないほど優しくて、私の胸はまた高鳴る。
自然と距離が縮まり、またリヴァイさんと唇が重なった。啄むように感触を楽しんでいるかのような口づけは、やがて舌が割り込まれて私の中をかき乱す。
唾液が絡む水音はとても卑猥で、私の頭の芯を焦がしていくようだった。
「………っ……………ん…………あ…………。」
息苦しいほどの口づけと、リヴァイさんの呼吸の粗さで彼の興奮が伝わってくる。それが嬉しかった。
やがて唇は離れ、頬を辿り私の耳を責めたてる。
全身に鳥肌が立つ感覚。自分のものとは思えない嬌声をあげてしまう。
「やっ………あ………っ………んっ………!リヴァイさ………それ……やっ……!」
耳に全神経があるのかと思ったその時、リヴァイさんの力強い手で胸が掴まれ、その掌の中で形を変えれられる。
「ひゃっ………!ちょっ………待って……くださ……!」
私の懇願に、耳元から唇を離したリヴァイさんが私を見下ろした。